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by kabashima_h

亡国!税金のムダ遣い(13)

●納税者にもたれかかる特別区職員互助組合●

 プロ野球の松井秀喜選手が大リーグへ移り、阪神タイガースが優勝した03年を最後に、東京都大田区は「職員の福利厚生」を目的に7年間確保し続けてきた東京ドームの巨人戦シーズンシートの購入をやめた。巨人軍人気に陰りが見え始めたせいではない。週刊誌に批判記事が載ったからだ。おかげで、16席分の約545万円が04年度予算から消えたが、こんなのは氷山の一角、いや、モグラ叩きだ。批判記事で叩かれると引っ込めるが、また形を変えて別の穴から出てくるに違いない。

 一般には知られていないが、東京都23区の職員は「特別区職員互助組合」によって、暮らしをしっかりとサポートされている。生計資金貸付事業、進学資金貸付事業、住宅増改修資金貸付など低利での融資から災害見舞金や慶弔見舞金まで、その特典はまさに「ゆりかごから墓場まで」続いていく。

 結婚すれば、まず3万円の補助金だ。子どもができて家族旅行へ出かければ、宿泊補助金が本人はもちろん、子どもにまで支給される。1人当たり5000円(子ども半額)。日帰りでプールやスケート、スキーを楽しんだって、その施設利用料の半額がもらえる。

 43歳と53歳になると、「心身のリフレッシュに資するため」に5万円と6万円相当の旅行券または図書カードだ。奉職してからちょうど20、30年が経ち、課長、部長になるころである。そして退職時には、退職助成金として「3万円相当の商品券」を受け取り、さらに本人か家族に不測の事態が起きたときには、「ホームヘルパー助成金(1日7000円)」が支給される。老後の「危機管理」まで万全なのだ。

 さらにショッピングでの割り引きなど、福利厚生という言葉から連想できるあらゆるものを網羅したようなサービスぶりだが、まだまだこれで驚いてはいけない。ほとんどの23区職員はこの特別区職員互助組合のほかにも、東京都職員共済組合、各区の職員組合にも加入していて、同じような特典をダブル、トリプル受給しているのだ。

 おそらく、職員は「だって高い掛け金を払っているんだから」と弁解するだろうが、じつはこの特別区職員互助組合にも税金が投入されている。02年度の場合、職員から集めた組合費が約7億円なのに対して、23区からの交付金は22億円だ。なんのことはない、「互助」組合とは名ばかりで、ちゃっかり納税者にもたれかかって「快適!公務員ライフ」を満喫しているのである。

<2004年7~8月に日刊ゲンダイに連載した「亡国!税金のムダ遣い」より>
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by kabashima_h | 2004-10-09 23:56 | 民主主義のコスト