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by kabashima_h

カテゴリ:北海道( 5 )

 住民自治の実践で知られる北海道ニセコ町がついに合併をやめ、自立の道を選びました。ニセコ町が今年9月に寄付条例を制定した際に、「逢坂誠二町長は法定協を離脱して、自立を模索しているのではないだろうか」と本欄で予測していたのですが、どうやらそのとおりになったようです。
http://www.kabashima.com/journal/backnumber/295.html (9月27日号)

 ただ現実には、一足先に蘭越町が離脱した後、残るニセコ町・真狩村・喜茂別町・倶知安町による法定協議会が機能しなくなり、12月31日に正式解散という運びとなります。解散を決めた7日の法定協では、逢坂町長も「(町内で実施した)アンケート結果や住民懇談会、議会との協議を踏まえると現行合併特例法期限内での合併は難しい」との判断を示したそうです。

 逢坂町長と共に昨年9月、法定協を2町で先行設置した合併推進派の喜茂別町長は、蘭越町の離脱後も4町村合併に向けて努力しましたが、「盟友関係の逢坂誠二・ニセコ町長は、9月に実施した住民アンケートで『合併反対』が5割を超えたことから沈黙」(読売新聞12月1日付)してしまったようです。合併から自立へと舵を切ったニセコ町。上記の9月27日号でも指摘したように、財政自立計画どおりに町財政が黒字に転換するまで、逢坂町長には町政の責任者としてリーダーシップを発揮し続けてもらいたいものです。

メルマガ「チホウ政治じゃーなる」vol.306の「発行人より」から
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by kabashima_h | 2004-12-22 00:36 | 北海道
<抄録・チホウの出来事>
北海道新聞2004年12月1日

 札幌市議会の議会改革検討委員会は、本会議などに出席するたびに支給される費用弁償について、現行の1日1万2500円を引き下げることで一致した。これまでの協議で多数の意見を占めている1万円で合意する見通し。
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by kabashima_h | 2004-12-01 23:38 | 北海道
<抄録・チホウの出来事>
読売新聞北海道2004年11月16日

 高橋知事は、アイヌの伝統行事に伴って河川で行われるサケの特別採捕の許可手続きを、大幅に簡素化する考えを明らかにした。知事は9日、住民との対話集会で、日高・平取町の「萱野茂二風谷アイヌ資料館」を訪れた際、萱野館長と対談。館長から「サケ漁はアイヌの文化であり、認めてほしい」と、サケ漁の復活を要請されていた。
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by kabashima_h | 2004-11-16 18:59 | 北海道
 前号に引き続き、北海道ニセコ町の「町ふるさとづくり寄付条例」についてです。1年後の町村合併に向けた法定協議会に参加しながら、「町への想いをふるさとづくりに対する社会的投資」として寄付金を受け入れる条例をつくったニセコ町に割り切れないものを感じながら、とりあえず役場へ電話をしてみました。応対してくれた総務課の参事さんはじつに懇切丁寧に、かりに合併した場合の条例と寄付金の取り扱いについて(今後の合併協議会の中で決まることなので)予測を交えて教えてくれました。

 それによると、来年10月1日に合併しても、旧町村は法人格を有する合併特例区になる(最長5年間)ことが法定協で決まっているので、寄付金は旧町の財産として独自に管理、利用できるとのこと。また、条例自体も「ニセコ町」の部分を新町の名称に変えるだけで、引き続き旧ニセコ町を対象に適用することは可能だろう、とのことでした。

 なるほど、なるほど、そういうことならば、寄付するほうも安心なわけです。それならそうと、町のホームページできちんと説明してくれればいいのに、と思いつつ、あちらこちらをクリックしていると、「ニセコ町財政危機突破計画~合併しない場合の町の財政見通し~」という文書に出くわしました。

 これはその名のとおり、ニセコ町が合併せずに自立の道を選んだ場合の財政上の将来見通しを詳細に記したものです。寄付条例が議会で可決・成立する前日の9月16日に策定されたことになっていて、その後、これを町内に全戸配布して地区ごとに説明会も開いている模様。さらにホームページには、合併反対論者として知られる田中康夫・長野県知事の「まちづくり講演会」(10月3日)のお知らせまで登場。もしやこれは……。

 モヤモヤしていた雲の間から青空がちょっぴり見えたようです。ニセコ町は、というか、逢坂誠二町長は、法定協からの離脱、そして自立への道を模索しているのではないでしょうか。実際、法定協の構成メンバーである5町村のうち1町が住民アンケートの結果をもとに離脱を表明しました。これも寄付条例制定の前日のことです。いまは黙していますが、この「町財政危機突破計画」による説明会と田中知事の講演に続いて、住民アンケートのようなものを行い、年末までに自立宣言をする――というスケジュールを思い描いているのかも知れません。

 私は、合併をした上で地域の自治機能を高める方策を探るべきという考えですが、自立も否定しません。ただ、自立の道を選ぶのであれば、財政的な裏付けは最低限必要です。この「町財政危機突破計画」によると、合併しなかった場合、毎年の収支は当面赤字続きですが、11年後の2015年には黒字に転換し、新たな事業の計画も可能になるそうです(もちろん、それまでは大変な節約を強いられます)。

 でも、この財政見通しは、今後20年間、町人口が現在の4500人で推移することが前提です。ところが、国立社会保障・人口問題研究所(合計特殊出生率を予測しているところ)は、町人口が2020年に3700人、2030年に3200人へ減少すると推計しています。人口減は町税の減収にとどまらず、地域の活力を奪います。幸い、ニセコ町は観光産業の活性化のおかげで、人口の減少に歯止めがかかっているようです。それでも、地方交付税の減額幅が想定以上に大きくなるなど不測の事態が重なれば、この財政見通しは紙切れ同然になってしまいます。

 少しでも多くの独自財源を貯えたいニセコ町にとって、寄付条例はある意味、渡りに船だったのでしょう。「自立するからカネをくれ」と言ってしまっては身も蓋もありません。これからのニセコ町にとって、寄付はまさにありがたい「社会的投資」です。「寄付はあくまでも政策メニューに対する納税者の投票であって、町への単なる寄付ではない」(跡田直澄・ホームタウン・ドナー・クラブ理事長)という制度発案者の趣旨とはやや違う利用法のような気がしますが、地方自治の再生という大きな目的の中に括られるのならOKということでしょうか。いずれにしても、もし本当に自立の道を進むのであれば、逢坂町長には町財政が黒字に転換するまでリーダーシップを取り続けてもらいたいものです。

チホウ政治じゃーなる」vol.295の「発行人より」から
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by kabashima_h | 2004-09-27 01:42 | 北海道
 地方自治の再生を目的に市町村への寄付を提唱しているNPO法人ホームタウン・ドナー・クラブ(理事長=跡田真澄・慶応大学商学部教授)が主催するシンポジウム「『寄付による投票条例』って、何!?」が20日、東京都港区の同大学内で行われたので、覗いてきました。

「寄付による投票条例」とは、市町村が独自の町づくりのために数種類の事業(政策)メニューや事業額などを「受け皿」としてあらかじめ提示し、地元住民や全国の個人、企業がそのうちのどれかを選んで寄付するという仕組みです。すでに長野県泰阜村が8月から募集を始め、北海道ニセコ町も17日の町議会で寄付条例を可決しました。寄付額を1口5000円という少額に設定したのは薄く広く寄付を集めるためで、自治体にとっては新たな財源調達ツールともなるだけに要注目です。

 シンポジウムでは寄付条例を制定したばかりの逢坂誠二・ニセコ町長が現地報告を行い、寄付条例の導入によりニセコ・ファンの「想い」を具体化できる、「地域とは何か」を住民に問い直す契機となる――など、単なる財源調達にとどまらない様々な効果を指摘しました。おそらく日本中で一番、自治とは何かを深く考え、そして実践している町長(と私が勝手に評価している)だけあって、経済理論から出発した寄付条例のアイデアを住民側の視点からとらえ直し、見事に深化させてくれました。

 ただ残念だったのは、来年10月の町村合併に向けてニセコ町が法定協議会に参加している現状を踏まえ、合併後の新町にこの寄付条例を引き継がせようという意思があるかどうか町長の口から語ってもらえなかったことです。あるいは、法定協議会からの離脱・自立の道まで見通した条例制定だったのか。シンポジウムでは、合併協議が進んでいることをひた隠しにしている印象だったので、ちょっと気がかりです。せっかく作った条例が1年で終わりでは、寄付した人が腰を抜かします。実際に寄付を受け付けるときには、この点に関する説明責任もしっかり果たしてもらいましょう。

チホウ政治じゃーなる」vol.294の「発行人より」から
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by kabashima_h | 2004-09-21 10:52 | 北海道